’20年 1月 うずらの

 やまつくのオフ会も終わり
 当分なかまとお会いすることもないな、なんて思っていたら
 12月初旬に大和魂さんからこんなメッセージが届いた。

 1月18・19日・・鶉野に飛行場催事で大和魂丸の緊急出演が有り・・
 行くことに成りました。
 これは・・おそらくヤマツク・プチオフにも値する事なので
 ・・ななちさんも・・・行こうぜ。
 当日は舞鶴の辻さんも来るよ。
 メッセージ原文のままです。

 大和魂丸の緊急出演というのも気になるし、中身が見えないけど
 舞鶴の辻さんも行くなら行ってもいいかなと、行くことにした。

 たぶん開催主催には屋根さんも関わっているのだろうし
 なによりも開催地にある実物大の戦闘機「紫電改」は
 いつか見に行きたいと思っていた。
 意外と早くに訪れる機会を得たというところである。

 ちなみに「うずらの」は兵庫県加西市にあって、第二次大戦時
 日本海軍が飛行士の養成を目的に滑走路を建設した地です。

 1日目 1月18日(土)

 東京駅から東海道新幹線「ひかり」に乗って新神戸と姫路の間の西明石まで。
 「のぞみ」に乗って行った方が早いと思ったが、目的地は北条鉄道「法華口」までで
 この北条鉄道というのが本数が少なくて「ひかり」でも変わらなかった。
 「ひかり」なら自由席で座れそうなので「ひかり」にした。

 西明石で降りて、JR山陽本線で加古川まで
 加古川からJR加古川線に乗換えて粟生(あお)まで

 乗換える度に車両数が少なくなって、沿線も田舎になって行きます。
 粟生という駅までJRの乗車券を事前に買ったのですが
 最初、この「粟生」が読めなくて自動券売機で買えなかった。
 出直して読みを調べて買いました。

 粟生からは北条鉄道に乗換えて目的駅の「法華口」へ
 もはや、車両は一両で、現金のみでSUICAなども使えない。
 レールの上を走りますが、乗り降りのシステムはバスですね。

 久々のローカル線への乗り継ぎは
 乗り換え時間が短いこともあって神経使いました。



 そんな「粟生」までの乗車券とやっとたどり着いた「法華口駅」



 今回、大和魂さんからのお誘いでやって来たわけですが
 大和魂さんの「鶉野に飛行場催事で大和魂丸の緊急出演が有り」では
 なんだか内容がわからないので、たぶん呼出し元の屋根さんに確認したら

 うずらの・筑波 合同企画 −映画「アルキメデスの大戦」&「怪鳥の島」展
 という催しだった。

 なんで大和魂さんが緊急出演かというと
 大和魂さんが作った「戦艦大和」が山崎映画監督の目にとまり
 映画の大和のCGの基になったからです。

 私たちやまつく仲間は、まだ、公けにできない頃からさんざ聞かされていた話です。

 その他に特別講演で

 坂井田洋治さんの特別講演「アタナ(山本長官が亡くなった地)で何が起こったか?」
 「ソロモンに残る戦跡の保存 現地との試み」なんてのもあるし

 その坂井田さんと屋根さんとの
 「山本長官機一式陸上攻撃機のジオラマ作成対談なんてのもあるし

 筑波記念館の金澤館長による
 映画「アルキメデスの大戦」ロケ地秘話なんてのもある。

 これは、やっぱり行っておきたいと思った。



 東京駅までは上越新幹線で行ったのですが、朝食を食べ損ねていたので
 自動販売機で「ふかひれスープ」なんてのを買ってみた。
 これ、前から気になっていたんだよね。

 すごい期待していただいたのですが、普通に中華スープでした。
 もう少し具体的に言うと中華ラーメンのスープね。
 ただ、コラーゲンが入っていると書いてあったので
 お肌がツルツルになったのかもしれない。
 おじさんなので期待もしないけどね。

 東海道新幹線に乗り換えて、やっと旅気分になったので
 軽く軽食を摘まみながら小瓶を空けた。



 名古屋に到着。
 車窓から見えた名古屋駅前はすっきりと無くなって工事中。
 リニアに向けて大がかりな工事を施工しているようです。

 実は、以前に名古屋駅がとんでもないことになっていると
 石川のとことんさんから聞いていた。
 このことだったのだなと、なっとく。

 大阪駅を出たところで遠くにビル間が上部でつながっている梅田スカイビルが見えた。
 そういえば、25年前の丁度昨日の17日が阪神淡路大震災だったんだ。
 当時、復興支援で何日か大阪に出向いてきていたんだけど
 支援を終えて引き上げる日にこのビルに上ったのを急に思い出した。



 新幹線を西明石で降りて、乗換えて、乗換えて、乗換えて
 やっと法華口駅に降り立ったのが12時18分

 事前に大和魂さんに伝えていて、できたら迎えに行くよ と言われていたが
 駅前にはそれらしい車は無かった。 まあ、期待もしていなかったけどね。

 駅前の案内版で「うずらの飛行場跡」までの道筋を確認。
 駅から左上の「航空隊への道」まで辿り着くのになんの標識もなくてちょっと迷った。

 オレンジ色に塗られている道をたどっていくと



 りっぱな門柱と守衛室が見えた。ここから先が「うずらの飛行場内」だったらしい。
 えらくりっぱできれいになっているじゃないですか。

 飛行場入り口の手前には防空壕が見えてた。
 あれ〜、ここ3年前のやまつくの姫路オフ会で来たところだよなあ。

 当時の写真がこれ



 茶色の建物(トイレ)のところはただの草地。 守衛室のところは簡易トイレだった。



 きれいに整備されたけど、あの時は、防空壕の中に入れたのに、今は鉄格子で入れなくなってた。
 詳しくは、2016年10月の旅行記「姫路」を見てください。



 先に進んでいくと、巨大防空壕跡があり、中に入ってみたらこれから行うイベントの準備をしていた。
 この防空壕、当時は発電機室になっていたと説明されていました。

 この後、飛行場跡近くの今回の会場である公民館を目指して行くのですが、途中で見学会の団体とすれ違った。
 公民館に着いたら、やまつく仲間でうずらのの「タメヒラ館長」に合えてホットした。

 巨大防空壕の方に行くというので車で移動。
 先ほどの団体に追いついたら、屋根さんや筑波の金澤館長も居た。
 先ほどすれ違った団体である。
 よく見れば良かった。

 再び訪れた巨大防空壕の中では
 アート作品展示とアートパフォーマンスを鑑賞させて頂きました。

 鶉野飛行場ではかつて多くの若い練習生たちが
 パイロットになるために共に訓練し
 同時代を生き、喜びや悲しみを共有し友情を育んでいました。
 それは時代が変わっても普遍的な営みです。


 当時を生きた若者の記憶を呼び起こすかのようなアート表現により
 時間を超えて今を生きる人たちとを結びます。(NPO 法人J-heritage ホームページより転載。)

 会場となっている公民館に戻りまして



 会場ないには模型も展示されています。

 こちらは屋根さんが今回のために急いで作り上げた「紫電改」
 なんととっても古いキットで、そんな古いキットの外箱と説明書も展示していた。

 模型を作る人ならわかるけど、このふる〜いキットの作成って大変なんだ。

 ちなみにこのキット、昨年の11月の四万オフ会でのじゃんけん大会で大和魂さんから提供されて
 屋根さんが獲得しちゃったやつです。

 当時、獲得した時に箱を開けて「まいったな〜」って顔してました。
 





 他にも屋根さんの模型つながりの方々が模型の展示提供してくれていました。
 来場者の方々もマジマジと見ていました。

 こちらの写真。

 右で腕を組んで「俺の大和だせ〜」って言っているのが大和魂さん
 そして、左の背の高い人が舞鶴の辻さん

 お二人は、辻さんが大和を作っているときに
 大和魂さんが助言をしていた時からのお付き合いで
 とっても友好を深めていたのですが
 実は合ったのは今日が初めてなのです。


 午後の公演の始まりです。

 【特別講演・第一部】
 「アタナで何が起こったか?」〜山本長官の死-海軍甲事件のあらましと長官機訪問紀  講師:坂井田洋治氏

  

 坂井田さんは、山本長官が撃墜された地に赴いて飛行機の残骸を探しまくっている凄い人なんです。

 聞けばジャングルの中には飛行機の残骸がいっぱいあるのだそうだが
 その残骸は、別に撃墜されたものでなく飛行場に駐機してそのまま残骸になっているものなんだって
 なので、昔の航空写真と現在の航空写真を見比べて探すんだって

 そんな地を訪れるのには現地の人たちと仲良くならなければならなくて
 その、現地の人たちとブラザーと呼び合うまでになるまでなどを、面白おかしく話されてくれました。

 でもね、笑いながら話していたけど、実は危ない橋を渡っているようです。



 坂井田さんの著書「怪鳥の島」写真集を購入させていただいた。
 しっかりサインももらっちゃった。

 この本の売上金で、現地の支援を行っているそうです。
 黒板の購入資金として送ったり、古着を大量に安く買い集めて送ったりしているらしいです。
 ちなみに、古着は購入資金より送料にお金がかかったなんて笑えないお話もありました。

 この本は、大変ご好評で早い段階で完売御礼となってました。

 1日目が終了し懇親会が加西市内で開催されました。



 運営と筑波海軍航空隊記念館、坂井田さん他
 鶉野飛行場跡アートプロジェクト「創造飛馳(そうぞうひち)」のスタッフ演者の皆さんと
 しゃぶしゃぶ鍋を囲んで親睦を図りました。

 呑み放題ということで、久々にちょっと呑みすぎちゃったよ。

 この後、タメヒラさんエスコートでつくばのホテル組ともう一軒行きまして
 完全に酔っぱらって、よくわかんないでホテルに帰って 倒れるように、寝た。

 2日目 1月19日(日)

 ホテルの朝食

 昨夜、呑み過ぎたので
 お粥を選んだ。

 でも、おかずは
 目が欲しいと言って
 たくさん持ってきてしまいました。
 ちゃんと食べたけどね。


 【講演会】映画「アルキメデスの大戦」ロケ地秘話 筑波海軍航空隊記念館 館長 金澤氏



 金澤さん熱弁のお姿です。

 筑波海軍航空隊記念館の現在までの経緯や
 映画のロケ地としてのエピソードを交えながら「館長の仕事」をお話されていました。

 この後、坂井田さんの2日目の公演があったのですが
 ちょっと、会場から抜けまして海軍最後の戦闘機として開発された
 「紫電改」実物大模型を見に行った。



 りっぱな建物ですが、防災備蓄倉庫として建てています。
 でも、併用用途は紫電改の格納庫ですね。

 なぜ、この地で紫電改を再現したのかというと
 姫路の工場で製造され、この地にあった鶉野組立工場に運ばれて
 最終組立を行い、併設された滑走路で試験飛行し完成としていたからです。

 終戦の日まで「紫電改」の製造を続けていたので、最後の「紫電改」は
 この地にありました。



 この「紫電改」は、普段はこの建物の中に格納されています。
 設定されたイにベント日だけ外に出しているようです。
 ですので、実物を見たいなという方はどこかに展示日が告示されていると思うので
 調べてから見に行ってください。

 この日も、たくさんの方々が見に訪れていました。

 紫電改を見終えて公民館に戻ろうと歩いていたら
 別用で車で出かけていたタメヒラさんが声をかけてくれた。
 おかげで帰りは、車に乗せていただき楽しちゃいました。

 タメヒラさん、ありがとうございました。
 歩くの嫌いじゃないけど、やっぱり車は楽だ。

 そんなことで戻ったら次の公演が始まるところだった。


 【トークショー】〜対談:坂井田氏×山本長官機時空ジオラマ作品製作者芦田秀之氏 



 坂井田さんとやまつく仲間の屋根さんが登壇し
 坂井田さんの一式陸攻残骸写真と屋根さんの模型ジオラマ作品を挟んで
 対談形式で一式陸攻の内部構造などのお話やジオラマ作成秘話を交えながらの
 楽しい対話でした。

 それにしてもこのお二人、ネットでは永いお付き合いとはいえ
 昨日が初めて合ったとは思えない息のあったトークでした。

 お昼に頂いたお弁当です。

 以前、屋根さんがブログで紹介していた
 原始人会さんの「うずらの弁当」です。

 やっぱり、うずらの卵がポイントですね。
 ごはんの上にはすきやき風のおかずがのっている
 おいしいお弁当でした。ごちそうさまでした。


 【モデラーズトーク】CGモデル「大和」紹介 青柳智宏氏

 我らがやまつく会の守護神 大和魂さんこと青柳さんのご登場です。







 この大和の作成秘話から、筑波海軍航空隊記念館に展示した経緯
 筑波海軍航空隊記念館がロケ地となった事で監督の目に留まり
 ロケハン時間の予定を大きく過ぎる2時間弱、監督と大和魂さんが模型を挟んでの
 面談話など会場でしか聞けない裏話もあり
 (もっとも、私たちやまつく仲間は、本人に何度も同じ話を聞いていますが(笑))

 ご来場の皆さんは興味津々に聞き入っていました。



 たのしい2日間はあっという間に過ぎまして、会場の後片付けとなったのですが
 申し訳ないかな後片付けのお手伝いをすることもなく帰路につかせていただきました。

 そんな、後ろ姿を屋根さんが撮ってくれてた。
 写真からは、バッチリ道がわかっているぜってな姿ですが
 実は、駅の方向がわからなくなっていてこの先で地図アプリを起動しようとしてました。

 そしたら、屋根さんが追いかけて来て、「やっぱり駅まで送って行くよ」と言ってくれた。
 おまけに、途中で右上写真の「対空機銃座跡」にも立ち寄ってくれた。

 お忙しいところ、ありがとうございました&お世話になりました。



 法華口駅から北条鉄道で帰ります。

 ガラガラのローカル線だと思ったら、ウォーキングの方々が沢山乗っていて満員。
 車両の一番後ろに立ったのでローカル線路の写真を撮った。

 でもね、降りるときになったら先頭から料金を払って降りるのね。
 実は、乗り換え時間が2分きりなくて本気で焦りました。(大丈夫だったけどね)

 ローカル線を乗り継いで、乗り継いでやっとたどり着いた新幹線の西明石駅。

 自宅へのお土産が無いなと(やっぱり無いのは、マズイ)
 改札を出て、くぎ煮と肉みそを買った。



 新幹線に乗ってやっと一息。後は寝ても大丈夫だ。
 頂いた日本酒を眺めて? ゆっくり寝てのお帰りです。

 今回の旅行記では、お世話になった屋根さんのブログから
 写真とかネタをたくさん使わせていただいております。
 そんな屋根のブログ 模型職人屋根さん
 今回の企画展が詳しく報告されています。 合わせてご覧ください。


 おしまい

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